エクアドル現地報告会〜インタグの人々、エクアドルの子どもたちとともに

4月23日、京都・烏丸御池近くの堺町画廊で、エクアドル現地報告会が開かれました。主催は、「インタグの鉱山開発を考える」実行委員会で、ATTAC関西も実行委員会に参加しています。

会場の堺町画廊は、京都の伝統的な町屋をそのまま残している素敵な空間でした。さまざまな催しにも使われているそうです。堺町画廊での催し案内はこちらからどうぞ。

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報告会は、ATTAC関西の喜多幡さんの司会ではじまり、まず3月にエクアドルを訪問した一井リツ子さんがインタグ地方における鉱山開発の歴史、現状、現地のさまざまな団体や人々との交流を写真を交えて、わかりやすくレポートされました。

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エクアドルは、ガラパゴス諸島、沿岸部、アンデス山脈、アマゾン川流域など地理的にも異なる地域を含んでいて、世界中の生物種の10%がいると言われるほど多様な生態系が存在している。その中で、インタグ地方は、絶滅危惧種を含む世界でも屈指の生物多様性をもつ。

しかし、90年代から鉱山開発の波が押し寄せてきた。最初は、日本の三菱マテリアルが試掘をおこない、深刻な水質汚染を引き起こした。その後、カナダのアセンダン・コッパー社が開発に着手し、雇われた民間警備会社による暴力も起きた。現地の人々を中心に闘った結果、上場廃止に追い込んで撤退させた。いまは、エクアドル鉱山開発公社とチリ国営開発公社が露天掘りによる開発をすすめようとしている。

コタカチ郡当局は。環境保護を掲げる政党が与党で、鉱物資源に頼る開発ではなく、別のモデルを目指している。鉱山開発反対の住民投票をしようとしたが、政府は憲法を改正して郡での住民投票を禁止した。 鉱山に電気を供給するためだけに作られた大規模水力発電により、さまざまな問題(汚染、水の枯渇。蚊の繁殖による疾病、自然災害など)が起きている。しかも、発電所は、川が運んできた堆積物によって能力の6分の1しか発電できていない。それに代わるものとして、小水力発電プロジェクトがすすめられている。

現在、試掘地は13箇所で、計画では90箇所の試掘が予定されている。しかし、鉱物資源の価格下落の影響で、チリの会社が経済的に苦しく、試掘予算が半分にカットされ、現在は停止中。

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反対運動の中心であるフニン村のラミレス村長は、2015年2月まで10ヶ月にわたって勾留され、有罪判決を受けた。昨年は、鉱山会社が連れてきた村長も含めて、村長が二人いて、村が分断されていた。ラミレスさんが当選した村長選挙は政府に無効にされたが、続く再選挙でも当選を果たし、村はまとまってきている。「いま必要なのは知らせること。来てくれてありがとう」(ラミレス村長)

現地では、破壊型の産業に頼らないオルタナティブ産業をめざす動きが続けられている。コーヒー、森林農法、フェアトレード。自然素材による手工業製品(女性の収入源、社会参加をはかる意味も)、エコツアーなど。

住民たちに支援を続けてきたDECOINのカルロスさんに対しても、政府からさまざまな弾圧の動きがある。

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休憩時間には、インタグコーヒーを参加者全員で味わいました。また、インタグコーヒーやチョコレートの販売も行なわれ、多くの参加者が買い求めていました。美味しいインタグコーヒーを提供していただいた日下部さんのブログ「春風日誌」はこちらから。

続いて、「エクアドルの子どものための友人の会」(SANE)の杉田優子さんのお話を聞きました。同会は、埼玉県飯能市を中心に、エクアドルの子どもたちを教育を通して支援するNGOで、現地での活動は、エクアドルのNGOであるSOJAE(ソハエ)とパートナーシップを組み、地域の人々と協力しておこなっておられるとのこと。

杉田さんのお話で印象的だったのは、SANEの活動を通じて育った奨学生たちが卒業後、その活動に参加していること、政府の画一的な給食プログラム(シリアルバーとポタージュを毎日食べさせる、大阪市の中学給食と類似性を感じました)に対して、学校菜園を作る取り組みをしていること、そしてコレア政権のすすめる「教育改革」によってさまざまな問題が噴出していることでした。教員組合を弱体化させ、教員が政府批判すれば逮捕や解雇する、すべてをテストの点数によって決める競争原理を導入したが実際には学力がついていない、地域の学校を統合して大規模校を作ったが教員や施設が不足して機能していないなど。それに対して、個人や先住民組織が粘り強く交渉を重ね、学校を再開させた闘いも紹介されました。

SANEの活動について詳しく知りたい方はこちらから。

会場では、エクアドル地震救援のカンパも呼びかけられました。

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