世界の隠匿された富〜最大のタックスヘイブンとしてのイギリス(2)

「世界の隠匿された富」の続き(第2回)です。

金融における秘密性を、tax justice networkが出版している"Finacial Secrecy Index"では3つのタイプに分類している。スイス式の銀行による秘密保持、法人設立や手配(例えば、ペーパーカンパニー、信託、財団、無記名債権)、国家による情報提供の拒否の3つである。

それではタックスヘイブンとなっている地域は、税金は取れないのに、どんな利益を得ているのか?最も簡単な答えは手数料収入である。南太平洋にある島国ニウエは、年間予算の80%をこれで得ている。アメリカのデラウエア州は、1日に約500の会社設立を受け付け、それで年間10億ドル(州予算の4分の1)の収入がある。ケイマン諸島などでは、富裕層が租税回避するために設立する個人信託会社について、最低でも年間35,000ドルの手数料を取っている。多国籍企業の場合は、手数料はもっと高額になる。

タックスヘイブンの機能は以下の4つに整理できる。

① 多国籍企業による租税回避

② 富裕層による租税回避

例えば、富裕層がタックスヘイブンに財産を信託すると、その資産の真の持ち主が誰か特定できなくなる。

③ 不正な手段によって得られた資産の保護

例えば、金融詐欺によって作られた資産をタックスヘイブンに移すと、債権者は詐欺されたお金を取り戻すことができなくなる。

④ 金融危機に備えるための金融規制から逃れること

(続く)

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