公的債務監査に向けて法案提出〜チュニジア議会

CADTM(不当債務帳消し委員会)のウエブサイトによれば、チュニジア議会に公的債務の監査委員会を設置する法案が提出されたとのことです。法案の提出は6月14日で、法案に署名した議員による記者会見が22日に行われました。法案には、イスラム政党であるアンナハダを除く全政党の議員73人が署名しています。

チュニジアにおける公的債務の大半は、2010〜2011年の革命によって打ち倒されたベン・アリ独裁政権のもとで作られたものです。この法案が可決され、監査委員会が設置されれば、1986年にIMFの構造調整がチュニジアに押し付けられて以降の公的債務について、違法で不当な債務の洗い出しが進められることになります、不当な債務の帳消しに向けた大きな一歩です。

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CADTMのサイトに掲載された記事を日本語に訳しました。詳細は「CADTMはチュニジア議会に提出された公的債務監査に関する法案を支持する」と題された以下の記事をお読み下さい。

 6月14日、公的債務の監査にかかわる法案がチュニジア議会に提出された。この法案には、イスラム政党アンナハダを除く全政党から73名の議員が署名している。この法案の目的は、チュニジアの公的債務の真相を調査する委員会の設置である。委員会の任務は、(IMFによって押し付けられた最初の構造調整プログラムによって)1986年7月に始まる、チュニジアの債務を最近のレベルにまで導いたプロセスを調査することである。この監査は2007年にエクアドルで、ごく最近ギリシャで行なわれたものと同じものになるだろう。

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監査委員会は、(主に野党の)議員、行政機関の代表、行政財務管理高等委員会、国家反汚職機構、市民社会の代表、そして債権者から独立した、公的債務監査に関する専門家として知られている海外の個人から構成されるだろう。監査の目標は、公的な借金の原因および債務契約に付された条件によって作り出されたチュニジア国民の権利や生活条件に対する影響を明らかにすることである。それは、嫌悪すべき、違法、不当、持続不能と認定された公的債務の帳消しに関する議論を示すためにおこなわれる。チュニジアの公的債務監査はまた、将来の債務が確実に民主的プロセスを経て、国民の利益のために契約されるために、公的資産の運営に関する透明性と責任を促進するだろう。
2010年12月から2011年1月にかけての革命において表現された社会的要求が満足させられていない中で、この法案はチュニジア国民にとって有益なものになるだろう。実際、チュニジア公的債務の利息返済はこれまで国家財政のもっとも大きな支出を占めている。それゆえに、財政資源を医療、教育、社会サービスのような基本的な分野に支出することができなかった。チュニジアは、債務を返済するために新たな債務を契約せざるをえない。そうすることで、債務水準はさらに上がり、持続不能となっている。IMFはこの借金の負のスパイラルに大きな役割を果たしているが、最近チュニジアと総額28億ドルもの新たな借款を結んだ。これには2020年までに実行すべき新たな新自由主義的リストラと緊縮に関するドラスティックな方策が盛り込まれている。チュニジアの公的債務の重要な部分は、ベン・アリ独裁政権のもとで民主的なコントロールのないまま蓄積され、もっぱら独裁者一族の蓄財の手段として使われたことを知っておいた方がいい。実際、前政権によって契約された債務はベルギー上院やヨーロッパ議会によって嫌悪すべき債務として認められた。しかし、両方ともヨーロッパの債権を帳消しにすることに関しては何の決定も行なってはいない。
不当債務帳消し委員会(CADTM)はチュニジアの公的債務監査委員会を設置することを目的とするこの法案を支持する。そして、この目標に向けてRAID(CADTMとATTACネットワークのメンバー)と進歩的政治勢力(とりわけ人民戦線に結集した勢力)がおこなってきた努力をよく知っている。チュニジアの債務は新自由主義的支配の真の道具であり、チュニジア国民の首を締めつけるロープのようなものである。債務の中の嫌悪すべき、違法、不当、持続不能な部分を帳消しにすることで、チュニジア国民の生活条件をよりよくするために公的資産を支出できるようにすべきだ。チュニジアに対するヨーロッパの返済要求は、できるだけ速やかに、そして債務監査の結論がだされるまでは中止しなければならない。CADTMは、国際的専門家を派遣する用意があること、およびこのイニシアティブの成功を手助けするあらゆる行動に参加することを公に表明する。CADTMは、国際的な場やエジプト、モロッコ、ヨルダンなどこの地域の他の国々において、このイニシアティブについて精力的に宣伝するだろう。

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