イギリス国民投票をめぐって〜「暗黒を呪うよりはロウソクを灯すほうがいい」(「もう一つのヨーロッパは可能だ」キャンペーン声明)

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以下に紹介する声明は、6月24日、イギリスがヨーロッパ連合を離脱するという投票が前日の国民投票で勝利したことが明らかになって間もなく、イギリスの「もう一つのヨーロッパは可能だ(AEP)」キャンペーンから出されたものです。AEPは左翼の視点から「残留」投票のためにキャンペーンを展開してきました。

なお、原文は「もう一つのヨーロッパは可能だ」HP

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「暗黒を呪うよりはロウソクを灯すほうがいい」

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 「もう一つのヨーロッパは可能だ」は過去数ヶ月、ヨーロッパのオルタナティブな展望を発展させうる運動を作りあげるために辛抱強く活動してきた。ヨーロッパ連合を離脱するというイギリスの決定は不確実な世界の扉を開けることになる。引き起こされた分断にもかかわらず、いまイギリスのキャンペーン活動家はポジティブな方向に舵を取ろうとしなければならない。われわれはこれが簡単であると見せかけることはしない。EU離脱キャンペーンの主流派はナショナリズムに迎合し、反移民感情の波をそそのかし、EUの外でならイギリスが世界の中心的な「超大国」であった時代に戻ることができるという考えをかきたててきた。

 われわれは多くの人々がEU機構に向けて感じている不信を理解するし、共有する。EUは適切な民主的説明責任を欠いていて、TTIPのような搾取的な貿易政策交渉をおこない、自らの加盟国の経済を破壊し、ときには難民をまるで犯罪者のように扱ってきた。

 EUに残留するというわれわれの議論は、数億人のヨーロッパの仲間とともに、ヨーロッパを改革し、その中で企業を統制し、気候変動を食い止め、何世紀にわたってわれわれの大陸にしばしば現われてくるナショナリズムを克服するための力をわれわれは持っているということだった。EU離脱キャンペーンは、ヨーロッパにおけるもっとも貧しい人々を悪魔のように見なしてきた。われわれは、それらの人々の多くがいま感じざるをえない恐れの感情を共有する。

 それが「もう一つのヨーロッパは可能だ」を作るために活動してきたわれわれの多くが、より良いヨーロッパ、よりよい国を作り出すことに向けて、大陸中の協力者や友人とともに活動するのをやめない理由である。われわれはヨーロッパ中の台頭するナショナリズムとレイシズムに反対して闘うこと、そしてイギリスにおける移民の権利と尊厳を守るキャンペーンを作りあげることを誓う。われわれは、人権・労働者の権利の侵害および離脱キャンペーンのリーダーたちが脅かしていた極端なタイプの自由貿易協定に反対してキャンペーンをおこないながら、EUの外からもっとも公正な変化のために活動する。

 われわれは、平等・民主主義・人間性に基礎を置くまったく違った世界を打ち立てるための努力をあきらめないだろう。この新たなイギリスでは、われわれの運動がより重要であると信じている。きたるべき数週間のうちに、われわれは活動を再検討し、過去数ヶ月われわれの声を届けるために、イギリス中の舗道を歩いて辛抱強く活動してきた人々とともに、新たな優先事項を提案するだろう。われわれは今週にも左翼で離脱キャンペーンをしてきた人々がわれわれのもとに参加してくれることを期待している。

 暗黒を呪うよりはロウソクを灯すほうがいい。いまから数ヶ月のうちに、われわれはよりよい国のための土台を確実に築けるよう努力するだろう。イギリスが不寛容・孤立・絶望の代名詞にならないことを世界に実証しなければならない。もう一つのヨーロッパは可能だ。もう一つのイギリスは必要だ。

署名者

キャロライン・ルーカス(緑の党下院議員/ブライトン・パヴィリオン選出)、クリーヴ・ルイス(労働党下院議員/南ノーウッチ選出)、オーウェン・ジョーンズ(著述家)、スティーヴ・ターナー(ユナイト労働組合代表書記長)、デイヴ・ワード(通信労働組合書記長)、マニュエル・コルテス(運輸従業員協会書記長)、ゾウ・ウィリアムス(ジャーナリスト)、ニール・ローソン(コンパス代表)、ゾウ・ガードナー(移民権利活動家)、ニック・ディアデン(グローバル・ジャスティス・ナウ代表)、ナタリー・ベネット(イングランド・ウエールズ緑の党代表)、ジュリー・ワード(欧州議会議員)、クラウド・モレス(欧州議会議員)、モ・リー・スコット・カト(欧州議会議員)、キャット・スミス(下院議員)、ルーク・クーパー(「もう一つのヨーロッパは可能だ」議長)、マイケル・チェサム(「もう一つのヨーロッパは可能だ」全国オルグ)、マイケル・マンスフィールド(人権弁護士)、バーバラ・ヘルマンス(全国学生組合EU学生代表)、ケイト・ハドソン(統一左翼)、サルマン・シャヒーン(ジャーナリスト)、リズ・デイビーズ(人権弁護士)、マリア・プレントゥリス(シリザ・イギリス)、アナスタシア・オッペンハイム(授業料徴収・教育予算削減反対全国キャンペーン)、ロード・ウッド(労働党上院議員)

 

この記事へのコメント

  • 松尾匡

    よくぞ紹介して下さいました。本当にそのとおりだと思います。
    2016年06月26日 23:51