「チュニジア国民対話カルテット」講演会

7月21日、大阪大学会館講堂において、「対話のパワー:市民社会とボトムアップの民主主義構築」と題する「チュニジア国民対話カルテット」講演会が開かれました。この講演会に参加したATTAC関西グループ会員のレポートです。

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2015年度ノーベル平和賞受賞「チュニジア国民対話カルテット」講演会が大阪大学で開かれたので参加してきました。事前申込制で、受付で名前を確認してから身分証の提示を求められました。

会場は、アラビア語専攻の学生も多く参加しているようで、スピーカーからのあいさつにアラビア語で返していました。一般参加者はちらほらという感じです。

この講演会は、大阪大学大学院国際公共政策研究科、大阪大学グローバルイニシアティブ・センター、公共財団法人笹川平和財団の共催でした。笹川平和財団が主催ないしは援助したイベントには「日の丸」掲揚が求められるという話を事前に聞いていたのですが、壇上には「日の丸」の姿はなく、ホッとしました。なお、カルテットの一つ、チュニジア全国法律家協会の代表は急きょ来日ができなくなったとのアナウンスがあり、講演は3名の方からでした。

講演ではまず、アブデッサッタール・ベンムーサーさん(チュニジア人権擁護連盟会長)が壇上に立ち、国民対話カルテットが各政党を対話テーブルにつけて、憲法制定、総選挙、大統領選挙にまで民主化プロセスを進めた経緯について、説明しました。最後に、日本からのボランティアによるプロジェクトが中断している、ぜひ戻ってきて欲しい、日本の若者にチュニジアに来てほしいと訴えました。

続いて、フサイン・アッバースィーさん(チュニジア労働総同盟事務局長)のお話でした。なお、今回の講演はすべてアラビア語によるもので、チュニジアから同行した通訳が英語に訳していました。アッバースィーさんのお話は、原稿を淡々と読み上げる形で、英語訳も今一つ分かりにくく、内容があまり理解できませんでした。

最後に、ウィダード・ブーシャマウイーさん(チュニジア商工業・手工業経営者連合会長)が発言。彼女は、特にチュニジアにおける闘いで女性の果たした役割の大きさを強調するとともに、失業などの問題を解決するために産業振興が必要で、日本からの支援、日本企業の進出を訴えていたのが印象的でした。

質疑の時間で、幸運にも指名されたので「チュニジアに行った時、友人の弁護士から”民主化プロセスが成功裡に前進したのは、ベンアリ政権の弾圧のもとでも市民社会が維持されてきたことも大きい”と聞いた。どのようにして、独裁政権時代に市民社会や市民社会の諸組織を守ることができたのか?」と質問しました。これに対して、労働総同盟のアッバースィーさんが先ほどの講演の時とは全く違って、手振りを交えながら雄弁に答え始めました。

彼は、「ベンアリ政権も市民社会を完全に破壊することはできなかったが、革命を起こし、主導したのは市民社会でもなく、労働組合でもなかった。若者たちが街頭に出て、闘いの先頭に立ったのだ。私たち労働総同盟は、この若者たちの闘いを支援するために、さまざまな奈活動をおこない、ゼネストを組織した。政治的なプロセスは進んだが、経済的・社会的プロセスはまだ進んではいない。このプロセスを進めるには国際的な連帯が必要だ」と語り、日本からの支援を求めました。

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