モンゴルにIMFなどが支援パッケージ〜さらなる緊縮政策押し付けか

2月19日、モンゴル政府は、財務省とIMF(国際通貨基金)との共同記者会見で、IMFから3年間で4.4億ドルの融資を受けることに合意したと発表しました。この融資は、55億ドルに上る経済安定化パッケージの一部とされています。
このパッケージには、IMFからの融資の他に、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)、日本・韓国などからの最大30億ドルの財政支援、中国との150億元(20億ドル超)のスワップ協定を少なくとも3年間延長することが含まれています。スワップ協定に延長により、最大の貿易相手国である中国との貿易決済に人民元を使え、外貨を温存できるとされていますが、すでにその枠の多くを使い切っているとの見方もあります。
モンゴルの対外債務は、2010年には40億ドル以下だったのが、鋼材資源開発による収入を当て込んで急増し、2015年6月末で217億ドル(うち政府債務は112億ドル)にまで達し、これは2014年名目GDPの180%に相当します。そのうち、2017〜2018年に約21億ドルの返済が予定されており、この3月21日にもモンゴル開発銀行債5.8億ドルの返済期限が迫っていました。しかし、鉱物資源価格の急落、中国の景気減速で経済危機が深刻化する中、IMFなどがデフォルトを避ける(=融資した銀行などを保護する)ために、こうした「支援」策を講じたと思われます。
IMFの担当者は、「放漫財政政策が現在の経済困難と巨額の債務の第一の原因」であると指摘しており、これによりIMFから財政規律の徹底、緊縮政策(社会福祉などへの支出削減)、銀行・金融の規制撤廃が押し付けられることになります。モンゴルの人々にとって経済危機と緊縮のダブルパンチで、苦しい状況が強いられそうです。

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