モンサント国際法廷で判事が法的見解を出す(再掲)

以下の記事は、4月21日に投稿されたものですが、なぜか見れなくなっていましたので、再度投稿し直しました。

4月18日、モンサント国際法廷で判事たちが法的見解を発表しました。
モンサントは、世界の遺伝子組み換え食品の90%を生産する巨大多国籍企業で、遺伝子組み換え種子以外にも、枯れ葉剤や成長ホルモンなどを生産しています。昨年10月、環境NGOなどが提訴して、モンサント国際模擬法廷が開かれ、さまざまな証人がモンサントの製品による環境破壊や人体への被害などを証言し、それに基づいて今回の法的見解表明に至ったものです。
この法的見解の中で、判事たちは「モンサントは健康な環境への権利、食料への権利、健康への権利、不可欠な科学研究の自由に否定的な影響を与えている」とした上で、「生態系破壊の犯罪が国際法に加えられれば、法廷に提出された報告は国際刑事裁判所によって取り扱われるべきものである」と結論づけました。

131320_230724.jpg

日本では、今国会で主要農作物種子法の廃止法案が可決・成立しています。生活クラブ生協連合会が出した抗議声明にその問題点が以下のように指摘されています。
「閣議決定により「主要農作物種子法を廃止する法律案」が今国会へ上程され、 衆議院に続き、 4月14日に参議院本会議で賛成多数により可決し成立しました(自由民主党・無所属の会、 公明党、 日本維新の会が賛成)。 当連合会は、 以下の観点から同法の廃止に反対し抗議の声明を発します。」
「「主要農作物種子法」(以下、 種子法)は、 1952年に「戦後の食糧増産という国家的要請を背景に、 国・都道府県が主導して、 優良な種子の生産・普及を進める必要があるとの観点から制定」されました(※)。 同法によって、 稲・麦(大麦・はだか麦・小麦)・大豆が主要農作物として指定され、 各都道府県による奨励品種の指定、 原々種・原種の生産、 種子生産圃場の指定、 種子審査制度などの諸施策が実施されてきました。」
「種子法廃止案の国会上程は、 昨年(2016年)10月6日に開かれた政府の「規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ」(以下、 WG)での議論に端を発した、 唐突な動きによるものでした。 同議事録によれば、 「国は国家戦略・知財戦略として、 民間活力を最大限に活用した開発・供給体制を構築する」ために、 「地方公共団体中心のシステムで、 民間の品種開発意欲を阻害している主要農産物種子法は廃止する」との提起でした。 上記WGは、 農協改革という名で農協を弱体化し民間企業の農業参入を促すべき旨を提言し、 すでに農協法改定を実現しましたが、 今回の廃止法案も同様の狙いがあると見受けられます。」
「政府は廃止法案の国会提出にあたって、 「都道府県による種子開発・供給体制を生かしつつ、 民間企業との連携により種子を開発・供給することが必要」と説明しましたが(※)、 種子法を廃止した場合、 公的機関の予算措置が法的根拠を失うため、 主要農作物種子の開発・安定供給・保存などに必要な諸施策の先行きが危うくなります。 もし予算措置が縮小・廃止された場合、 税金で開発・保存してきた国民の財産である種子ならびにその関連事業を、 外資系を含む民間企業へ払い下げる事態となります。 同時に上程されている新法「農業競争力強化支援法案」では、 「独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること」(第8条4項)と、 その狙いがより明確にうたわれています。 種子法廃止法案には、 参入する民間企業によるそれらの種子の独占・寡占や価格高騰、 特許申請などを防ぐ方策が盛り込まれていないため、 食料安全保障政策の根幹を政府が放棄し、 百年の計で臨むべき主要農作物の種子事業を民間の草刈り場にしてしまう恐れがあります。」
「遺伝子組み換えの問題にも通じますが、 公共の財産であった種子(植物遺伝情報)を多国籍企業が独占・寡占し、 特許料で儲けるというビジネスモデルが世界的に蔓延しています。 私たちは、 食料主権を守り育てる立場から、 食の自給力向上をめざした共同購入事業に取り組んでいます。 日本の風土や食文化に根差した主要農作物の種子の多様性を公的財産として今後も守り育てるべきとの観点から、 種子法の廃止に反対し抗議の声明を発します。」

この記事へのコメント