インタグ現地情報

4月中旬にフニン村(インタグ)現地を訪問した和田さんからの情報です。、鉱山開発の試掘が進んでいる状況や現地の反対運動の現状など、リアルな現地情報です。

先々週末、1年ぶりにフニン村に行ってきました。今年は雨季の入りが遅かったのですが、3月に入ってから本格的に降り出し、インタグのあちこちで土砂崩れが起こっていました。今回フニン村にたどり着くのも一苦労。通常のバス通りは通行止めだったので、遠回りして、友人(とそのツーリストのグループ)と待ち合わせした場所で合流。その後、さらにまたそこで土砂崩れで足止めを食い、またまた遠回り。通常のバス通りを外れて、フニン村に向かいましたが、そこでまたぬかるんだ道で、このまま進んだらそのバスは帰れないということで、荷物を担いで、ぬかるみを超えて、小さなピックアップトラックに乗り換えたのですが、そのトラックが泥にはまり抜け出せなくなり、泥だらけになってみんなで押して、なんとかフニン村につきました。 

フニン村での状況は、あまり変わっていませんでした。つまり鉱山開発に反対する動きはあるものの、鉱山開発の試掘はどんどん進んでいるという状況です。去年の時点で、試掘(ボーリング調査)の穴は90個中、12個開いていましたが、現在は24個、調査済み。ということは、1年で12個ずつだから、残り66個開けるまではまだ5年くらいかかるものだと思っていたら今年穴を開けるドリルを3つ増やしたので、長くかかったとしても2年程度で調査は終わってしまうだろうと。

この試掘のベースキャンプのようなところには、騾馬がたくさんいて、巨大なアルミの細長い型のようなものを背負っていました。これにサンプルを入れて、ここから近いところへ運び、サンプルの中身を検査するのだそうです。ひとつ、ボーリング調査をしていたけれど、結局サンプルを取れなかったという場所に連れて行ってもらいました。直径10cmくらいの筒がささっていました。本来は、1000m以上掘るはずだったのだそうですが、 980m付近で、熱湯が出てきてしまい、そこでの試掘は中断したそうです。さらに別のボーリング調査のために道を切り開いたところは、ひどい土砂崩れを起こしていました
。その場所でサンプル採取は諦めたそうです。これらの話は、監視のために私たちのグループにずっとくっついていた鉱山開発会社の試掘現場で働いている人たちから聞きました。 今回は大雨のため、水量が増し、滝が本当に素晴らしかったです。ですが、水のモニタリングをしているハビエル・ラミーレスさんは水の導電率(conductividad)が上がっていると言っていました。導電率が上がっているということは、つまり水に含まれる金属の量が上がっているということでした。 
そして初めて見た、「銅の滝」。自然の水の流れで、地中にあった銅が地表に出てきて酸化し、エメラルド・グリーンになっていました。二酸化銅だそうです。そのうち写真をFBにアップしたいのですが、なぜかできない…。がんばってなんとか方法を見つけます。 

今回、一番ショックだったのは、長年鉱山開発反対運動にかかわり、フニンの仲間達とバンドを組んで、自然を守りたいという歌を歌っていた人が、鉱山開発の試掘現場で働くようになっていたことでした。お金に困っている人は、鉱山開発の試掘現場での仕事に就こうとする。鉱山開発会社が払う日当は、25米ドル。普通にその辺で農作業の手伝いをしていたら、10ドル程度。お金に困っていなくても、魅力的な金額です。お金。どうしたら、こんなふうにフニン村の人たちが自分の良心を裏切るようなことをしないでも済むような事業ができるのだろう。どうしたら。 

私がフニン村にいたのは、エクアドルの大統領決選投票の当日まででした。フニン村の人たちは、政府与党のAlianza Paísの候補者のレーニン・モレノの対抗馬であるギジェルモ・ラッソが勝つことを望んでいました。というのも、石油・鉱山開発対象地の住民投票を行い、反対が多数の場合、そのプロジェクトは自動的に停止されること政治的な理由で逮捕状が出されている人たちの恩赦をするということを公約に掲げていたからです。
一昨年、ハビエル・ラミーレスさんが不当逮捕されたときに、同時に逮捕状が弟のウーゴさんにも出されていますが、捕まっていないウーゴさんは、未だ公の場に出ないように生活しています。逮捕状が出ている限り、投票にも行けない。鉱山開発プロジェクト停止とウーゴさんの逮捕状の無効化を約束してくれたラッソの当選を心から願っていましたが、僅差で負けてしまいました。

その投票数のカウントの途中、システムダウンするという非常にこの上なく怪しいことが起こり、システムが戻ると、それ以前はラッソが勝っていたのに、その後はモレノが勝っているというありえないことになっていました。今、ラッソ派が、票の再集計を訴えていますが、多分ダメでしょう…。 こうしたことを、そしてこんなことが進められているギリギリの森をやっぱり日本の人たちに知ってほしいと心から思いました。こうしてメールに流しても、FBに写真をあげても、伝わらない。伝えきれない。だから、今年はツアーをして、みなさんに直接見てもらいたいと思います。ツアーを企画させてもらいたいと思っているので、ぜひご協力ください。どうぞよろしくお願いいたします。長くなってすみません。ワダアヤでした。

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