気候変動の影響か〜フィリピンで相次ぐ台風による被害

フィリピンで台風テンビン(台風27号)による被害が甚大なものとなっています。ミンダナオ島に上陸した台風テンビンによる死者は200人を超えると報じられています。フィリピンでは、1週間前にも台風カイタク(台風26号)がサマール島を直撃し、30人近くが亡くなりました。
このように、最近になって、巨大台風がフィリピンに上陸して、大きな被害を与える事例が急増しています。「クライメート・リアリティ・プロジェクト」のサイトによれば、1947年から2014年までに、フィリピンに対して大きな被害を与えた10の台風のうち、5つの台風は2006年以降に発生したとのことです。その理由として、同サイトは、気候変動によるフィリピン周辺の海水温の上昇と海水面の上昇をあげています。つまり、海水温の上昇に伴い、台風の規模が巨大化しているとともに、海水面の上昇によって高潮の被害が増えているのです。同サイトは、フィリピンが気候変動によってもっとも被害を蒙っている国だと指摘しています。下の表は、海水温上昇をしめしたものです。

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11月にドイツ・ボンで開かれた民衆気候サミットのワークショップでも、フィリピン気候正義運動(PMJC)のイアン・リベラさんが「フィリピンは、気候変動でもっともひどい被害を受けている国の一つだ」と述べ、気候変動をさらに加速するフィリピンにおける石炭火力発電所建設に反対していました。イアンさんによれば、フィリピンでは19ヶ所の石炭火力発電所建設計画があり、漁業・穀物・果物に悪影響を与えるだけでなく、住民の健康、重金属による水の汚染などをもたらすため、住民たちは反対は建設に反対しているが、この抵抗の闘いは、政府や企業による暴力的な弾圧にさらされており、ミンダナオ島では、環境活動家が殺害されたまでになっているとのことです。下の図は、フィリピン各地での気候変動の影響を示しています。

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今日のニュースによれば、スイスの国際的な再保険企業「スイス・リー」が、自然災害などによる被害額は今年これまで、前年比で60%増以上となる約3,060億米ドル(約35兆円)に達したと発表したそうです。主な被害としては、巨大台風と山火事があげられています。まさに気候変動が加速度的に自然災害を引き起こしている実態が経済面からも明らかになっています。いまこそ「気候を変えるのでは亡く、システムを変えよう」という気候正義運動の広がりが必要です。

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