CADTM南アジアワークショップ報告①〜不正な債務に関するコロンボ宣言

少し遅くなりましたが、4月初めに行われたCADTM南アジアワークショップの内容について、順次報告していきたいと思います。ワークショップの概要については、すでに当ブログにアップされています。
http://attackansai.seesaa.net/article/458727520.html

まず第1回目として、ワークショップの最後に議論され、採択されたコロンボ宣言です。

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不正な債務に関するコロンボ宣言
第7回CADTM南アジアワークショップ

われわれ、2018年4月6日から8日まで、バングラデシュ・ネパール・インド・パキスタン・スリランカ・日本・ベルギー・フランスからスリランカのコロンボに集まった第7回CADTM南アジアワークショップ参加者は、不正な債務とは、骨身を惜しまず働いている人々によって作り出された富を資本家やその他の搾取階級の利益へと転化するために用いられるメカニズムであることを確認する。

われわれは、南アジアと世界中で、不平等を作りだし、悪化させ、持続させている資本主義システムに反対する闘いを続けることを決議する。資本家は、自然と人間を彼らの利益を最大化させるために搾取し、取引する商品と見なしている。資本主義システムは、家父長制・レイシズム・カースト制・極端なナショナリズム・宗教原理主義などを含む全ての社会的抑圧を永続化し、強化している。このシステムは、債務を経済的従属の道具としてだけではなく、政治的支配の道具として用いている。実際に、資本主義は債務システムと手に手を携えて歩んでいるのだ。

国家が、社会サービスに予算を割くこと、そして民衆の基礎的必需品の充足を保障するという自らの義務を放棄したため、私的負債が拡大してきた。われわれは、公的であれ、私的であれ、あらゆる形態の不正な債務の帳消しを要求する。その中には、マイクロクレジット債務、農民の債務、学生の債務、不動産債務などが含まれる。

マイクロクレジットは、過去においても現在においても、人々を貧困から抜け出される解決策として描かれているが、グローバル・サウスの貧しい人々に破滅的な影響を与えている。その悪用された利率や(返済)条件のせいで、マイクロクレジットはこうした人々を債務の罠に陥らせ、以前の借金を返済するために複数の借金契約を結ばざるをえなくさせるとともに、何年・何十年にわたって借金を返済するために甚大な犠牲を払わせた。われわれは、今までは、女性がマイクロクレジットの主要な犠牲者となっていることを知っている。われわれは、スリランカにおけるマイクロクレジットに対する彼女らの闘い〜たとえば2018年2月のジャフナ地方で展開された抵抗闘争〜やバングラデシュ・世界中での彼女らの闘いに連帯を表明する。

われわれは、普通の人々を緊縮・失業・貧困という悪循環へと追い込む、全ての略奪的貸付・投資・貿易協定〜それらの貿易協定が、国際金融機関・北側政府・中国やインドのような新興国のいずれとの間であっても、それらの政策が南アジアに深刻な否定的結果をもたらすものである限り〜に反対して闘うだろう。われわれは、生活を破壊し、暮らしに壊滅的打撃を与え、自然を荒廃させるような、政府・国際金融機関・多国間投資銀行その他によるあらゆる種類の不正な貸付を終わらせるよう要求する。

われわれは、水・天然資源・公共企業などの民営化を含むあらゆる種類の民営化を終わらせるよう要求する。われわれは、すべての官民パートナーシップを終わらせるよう要求する。

われわれは、公的債務それ自体が悪いのではないと信じている。政府は以下のような目的のために債務を負うことは可能だ。
−エコロジー的移行の財源を確保する
−化石エネルギーを環境に敬意を払う再生エネルギーに置き換える
−土地改革の財源を確保する
−陸上輸送・航空輸送を劇的に削減し、それらを協同的輸送で置き換える
−まともな仕事を全ての人々のために創出する財源を確保する
−誰にでも基本的人権を尊重するよう保障する
もし公正なプロジェクトの財源確保のために使われるならば、そしてそれを扱う人々が公正なやり方で行動するならば、公的借入れは公正になりうるのだ。

われわれは、公的債務のどの部分が違法なのか、不正なものなのか、嫌悪すべきものなのか、単に持続不可能なものなのかをはっきりさせるために、社会運動や働く人々を含む債務監査を求める。普通の人々が、不正な債務の返済をやめさせ、返済を拒否するために、必要な知識と力を持たなければならない。

われわれは、南アジアにおける海外の債権者や国際金融機関からの資金による全てのプロジェクトの透明性と説明責任を要求する。そのようなプロジェクトは全て、民主的監視のもとに置かれるべきである。各国議会はそれぞれ、プロジェクトが実行される前に、協定に承認を与えなければならない。

われわれは、補助金・給付金、差別なき無利子ローン、社会的・協同的に営まれる共同体プロジェクトなどのオルタナティブな可能性を追求する。われわれは、自由で質の高い公共サービスの新たな展開を求めるとともに、社会的支出に使える財源を増やすことを求める。

民衆を搾取し、屈辱を与え、環境を略奪・破壊し、全ての人々を極端な貧困へと追い込む不正な債務システムと自由貿易協定に反対するわれわれの闘いの中で団結しよう。

われわれは不正な債務という非道な網の中にからめ捕られている全ての勤労大衆への連帯の意思を表明する。われわれは、人間が債務システムと金融機関・マイクロクレジット会社の重圧のもとで労働している限り、闘いを継続することを決議する。

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