ブラジルの鉱滓ダム崩壊〜ヴァーレ社の責任追及で抗議行動

1月25日に発生したブラジルの鉱滓ダム崩壊、それによる数多くの犠牲者、大規模な生活・環境破壊は、ダムを管理していたヴァーレ社に責任があることが明らかになっています。また、、なんら対策を講じなかった政府・州政府の責任も重大です。

これに対して、ブラジルの社会運動団体・先住民運動などによる抗議行動が活発に展開されています。1月31日には、「土地なき農民運動」(MST)が、ヴァーレ社の鉄鉱山から鉱石を輸送する鉄道沿線で、抗議行動を行いました。

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ブラジルで発行されている日本語新聞「ニッケイ新聞」電子版によれば、
「今回決壊したダムは、15年11月にマリアーナで決壊したダム同様、積み上げ式と呼ばれる、鉱滓(鉱山採掘の過程で発生する有毒な汚泥)量の増加に合わせ、堰(せき)を覆いかぶせるように積み上げていく工法で作られていた。この工法は、前の堰の端とその堰によって堆積した鉱滓の上にまたがるようにして次の堰を造るため、新しい堰が小さくて済む。工費は安くて済むが、安全性は低い。」

ヴァーレ社は、現在も残っている同社所有の積み上げ式鉱滓ダムは10基で、これらを今後1~3年で廃止すると明らかにしています。しかし、「現在、国内には2万4千基以上のダムがあり、その内790基が鉱滓ダムだ。連邦政府は29日、決壊の危険性が高い、または決壊した場合の被害が大きいダム3386基を国家機関が監査すると発表した。この内の205基は鉱滓ダム(積み上げ式は70基)で、これらが最優先で監査される。だが、鉱滓ダムの管理を担当する国家鉱業庁(ANM)には監査官が35人しかおらず、早急に監査を終えるのは困難だ。」(ニッケイ新聞)と報じられています。

有毒な汚泥で汚染された川を見て、流域で生活する先住民は、川底の石もはっきり見えるほど透明な川が、事故翌日から真っ赤になり、魚が大量に死ぬのを見て、「俺たちの川は死んだ」と嘆きました。飲み水を得、沐浴をし、洗濯にも使う川の水が、得体の知れぬ汚泥で汚染され、普段なら食卓を潤す魚も、犬が食べて健康を損なわぬよう、焼き捨てているそうです。

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