神戸石炭訴訟(民事)第4回口頭弁論に参加して

8月20日、神戸製鋼石炭火力発電所差し止め民事訴訟の第4回口頭弁論が神戸地裁で開かれました。神戸地裁101号法廷(大法廷)の傍聴席は満席となり、廊下で待機していた人も出たほどでした。コープ自然派の皆さんが子どもづれで参加できるイベントとして裁判傍聴を企画されたとのことで、傍聴席には子どもたちの姿が目立ちました。

11時にはじまった裁判では、原告代理人の金崎正行弁護士が、「PM2.5の環境・健康に対する影響、火力発電所からPM2.5が排出される仕組み」と準備書面の内容について陳述し、神戸製鋼が環境アセスでPM2.5について一切触れていない(調査していない、あるいは調べたが公表していない)ことを指摘しました。続いて、気候ネットの代表でもある浅岡美恵弁護士が、「気候変動は疑いない事実、今後も地球温暖化が進む、石炭火力はCO2の排出が多い、神戸製鋼火力発電所は大量のCO2を排出する、CO2排出による温暖化への影響、神戸製鋼はそのことに真摯に向き合っていない」と準備書面4の内容を説明しました。

さらに、杉田峻介弁護士と池田直樹弁護士が、神戸製鋼と関西電力との間の契約書(神戸製鋼は関西電力に対して発電全量を販売しているのではなく、関西電力は全量を購入できる権利を持っているだけと主張しているが、そんな契約はありえないので)と環境アセス書を裁判所に提出するよう求めるとともに、神戸製鋼の主張「不安を述べているだけ」「一人一人に対する影響は大したことがないのに、世界中のことを集めてきて大げさに言っている」に対して、法廷に来ている子どもたちにとって、30年後の大気汚染や温暖化がどうなっているかは不安ではなく現実の問題であり、一人に対する影響よりも世界に対する影響の方が違法性は高いと反論しました。

30分で裁判は終了し、近くの婦人会館に移動して、学習会を兼ねた報告会が行われました。その場では、9月20日の「グローバル気候マーチ」の訴えや裁判の進行協議の後、公正な裁判を求める署名を提出したことが報告されました。

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報告会では、杉田弁護士が「たくさんの人に来てもらえて、特に子どもさんにたくさん来てもらえて、励みになった」と発言。また、池田弁護士は「原告の代理人は何も言わない。関西電力は電力を買っているだけで裁判に関係ないと主張している。神戸製鋼は世界の5千分の1のCO2排出はそんなに大したことでないと主張している」と裁判の現況について述べました。続いて、金崎弁護士と浅岡弁護士が、裁判での陳述を捕捉する形で、準備書面の内容を説明しました。浅岡弁護士は、「今回提出した書証では、政府や官庁、国連が作成した統計や資料のみ、日本語で書かれた資料のみを証拠として使用した。こうした証拠でも気候変動や地球温暖化を十分証明できる。被告は「不知」「争う」と主張して地球温暖化についても認めていない。しかし、温暖化を加味しないと異常高温や豪雨災害を説明できない」として、この裁判の意義について強調しました。

次回以降の期日は、以下の通りです。
9月13日(金)14:00〜 行政訴訟第4回期日 大阪地方裁判所1007号法廷
10月15日(火)15:00〜 民事訴訟第5回期日 神戸地方裁判所101号法廷
いずれも、終了後に報告会開催予定とのことです。

また、ATTAC関西グループでは、9月10日(火)午後7時〜9時、神戸学生青年センターで、この神戸石炭訴訟についての学習会を行います。講師は、弁護団の和田重太弁護士です。ぜひご参加ください。

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