COP25を前に、地球温暖化を警告するレポートが続々と公表

COP25(気候変動に関する国際連合枠組条約第25回締約国会議)が、12月2日~13日、スペイン・マドリードで開催されます。このCOP25に向けて、地球温暖化に関するさまざまなデータが公表されています。

気象庁のHPによれば、11月25日、世界気象機関は温室効果ガス年報第15号を公表し、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の増加が続いており、2018年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新したことを明らかにしました。

気象庁による報道資料
https://www.jma.go.jp/jma/press/1911/25a/GHG_Bulletin_15_press.pdf
温室効果ガス年報第15号(抜粋版)
https://www.data.jma.go.jp/env/info/wdcgg/GHG_Bulletin-15_j.pdf

毎日新聞の報道では、「二酸化炭素について、2018年の世界平均濃度が407.8ppmに達し、過去最高」「17年度より2.3ppm増加」「18年のCO2濃度の上昇幅は、過去10年間の年間平均2.26ppmとほぼ同程度。産業革命前の水準(約278ppm)と比べると約1.5倍に達し、より温室効果の強いメタンも約2.6倍に増えた」とされています。

また、国連環境計画(UNEP)は、11月26日、「年7.6%のベースで温室効果ガスの排出量を削減する必要がある」とする2019年版の報告書(Emissions Gap Report 2019)を公表しました。Bloombergニュースによれば、この報告書では「温室効果ガスの実際の排出量と望ましい排出水準とのギャップにこれまでになく単刀直入な表現で言及」して、「調査結果の概要は暗い」と指摘し、「各国は全体として世界のGHG排出量の伸びに歯止めを掛けることができなかった。今や一段と迅速かつ踏み込んだ削減が必要とされることを意味する」との分析を示したとのことです。

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毎日新聞によれば、「報告書は、主要20カ国・地域(G20)からの排出が全体の78%を占めていると指摘。日本が取り得る手段として、CO2排出量の多い石炭火力発電所の新設中止などを盛り込んだエネルギー政策の策定やCO2排出に応じて課税する「炭素税」などを挙げ」、日本政府の石炭火力増設方針に異議を唱えています。

Emissions Gap Report 2019 (Executive summary)
https://wedocs.unep.org/bitstream/handle/20.500.11822/30798/EGR19ESEN.pdf?sequence=13

報告書の中で、日本は、2030年までのCO2削減目標(NDC)が達成できそうにない7カ国(G20の中で)の一つに挙げられています。他の6カ国は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、韓国、南アフリカ、アメリカ合衆国です。仮に2030年削減目標が達成されたとしても、2030年時点でのCO2排出量は560億トンにのぼり、今世紀中に3.2度の気温上昇を引き起こすとUNEP報告書は指摘しています。したがって、COP25では、削減目標の引き上げが論議されることが絶対に必要ですが、日本政府はまったくその動きを見せていません。

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