東京オリンピック・パラリンピック反対集会(3/27)報告

3月27日、コロナウィルスの感染による自粛ムードが拡がり集会やデモの中止が相次ぐ中、大阪で東京オリンピック・パラリンピック反対集会が開催され、約90人が参加しました。

昨年のG20反対アクションで協力したATTAC関西グループなどの団体と、若者を中心として月に2回、梅田のショッピング街でさまざまなテーマでの宣伝活動を続けている梅田解放区や、関西在住の原発事故被ばく者や支援者のグループ「ゴー・ウエスト」などの呼びかけで1月に実行委員会が結成され、「福島原発事故の幕引きを許さない」を大きなテーマとして、この集会を出発点に7・8月まで一連のアクションを共同で進めていくことが確認されました。

コロナウィルスへの対策については実行委員会でも議論され、開催中止の意見もあったが、実行委員会としては、むしろこの時期に委縮せずに声を上げていくこと、そのような場を確保することが大事という観点から開催を決断した。過度の自粛はさまざまな弊害があること、世の中の空気に委ねるのでなく一人一人が信頼できる情報と自分の体調、人との接触の条件等に基づいて判断することが重要であるという認識も共有されたと思います。

さらに、集会の前々日に、オリンピック・パラリンピックの開催延期が発表されるという思いがけない展開の中で、急遽、「延期ではなく中止だ!」という主張を前面に掲げることとなりました。

集会は初めに司会の園良太さん(梅田解放区)が、東京オリンピックの延期は安倍首相のイニシアチブであるかのように演出されたが、実際には国際的な批判と反対運動の高まりによって追い詰められた結果だ、延期ではなく中止に追い込むためにさらに闘いを広げようと呼びかけました。

小倉利丸さんの講演は、この間の急展開する状況に対応して、演題も「メガイベント-オリンピックとコロナウィルスに共通する資本主義の危機」に変更され、A4・二十二ページの膨大なレジュメ・資料が準備されました。

要点を大雑把に(かなり乱暴に)要約すると(詳しくは、当ブログの別の記事に掲載した小倉さんの論評を参照してください)

①コロナウィルス感染拡大に対する各国の対応をめぐって、ロックダウン(封鎖)による医療崩壊の回避と、ロックダウンの緩和による経済活動の維持の二者択一であるかのような議論になっているが、どちらにしても感染拡大を止めることはできていない。私たちはそのような選択しかないのかを問う必要がある。

②個人のレベルでも「自主隔離」を選ぶか、仕事を続けるかの選択が迫られ、前者の場合には生存のための手段を失うというリスクが、後者の場合は自分が感染する、あるいは他の人を感染させるリスクが避けられない。検査を受けられないので、はっきりした根拠を持って選択することができない。

③この不安な感情を利用しながら世界中でロックダウン、外出禁止などの措置が導入され、同調圧力が形成されている。その結果、政治活動の自由が崩壊し、権威主義的な支配が強まる危険がある。
 
④しかし、問題の根本は資本主義の利潤の論理に規定されている。医療の崩壊は作られたものであるし、グローバルな製薬企業はこのような危機さえも利潤拡大の好機としてしか考えていない。私たちの生存や権利はそのような論理によっては守られない。別の社会のあり方を考えていくことが必要である。
 
⑤オリンピックも近代資本主義の論理に従って、より早く、より効率的に、あるいはより強くという価値観を強要してきた。それはナショナリズムや女性差別、障がい者の分断と一体である。今日の講演では詳しくは話せなかったが、首都圏の運動団体と連携しながら議論を深めてほしい。
 
質疑の後、オリンピックによる原発事故の幕引きや開発に伴う野宿者排除の問題で闘ってきた当事者からの問題提起。最後に各分野からの発言として参戦と天皇制に反対する連続行動、リニア市民ネット大阪。アジア共同行動・京都、全日建連帯労働組合関西生コン支部の代表が闘いの報告を受けました。
 
翌28日には京都でもグローバル・ジャスティス研究会の主催で小倉利丸さんの講演会が開催されました。
 
日本でも東京を中心に感染の拡大が重大な局面に入りつつありますが、いまだに政府や東京都小池知事の関心の大きな部分が東京オリンピックの早期開催に向けられています。醜悪としか言いようがないです。延期ではなく中止を、そして中止から廃止へ。また、コロナ危機によって一挙に広がった経済危機の中で大阪都構想やカジノ・万博は財政的にも破綻が必至。地域での連帯の力でコロナ危機を生き抜き、資本主義の危機を新しい社会システムに向けた闘いを前進させる好機にしたいと考えます。

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