「ファイザー社のワクチンは金持ちの国に買い占められている」(グローバル・ジャスティス・ナウ)

ATTACイギリスであるグローバル・ジャスティス・ナウの論評を紹介します。

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ファイザー社のワクチンのほとんどは、すでに最富裕国に[供給が]予約されているとキャンペーン担当者が警告
2020年11月11日

ワクチンの八〇%以上は世界人口のわずか一四%の政府によって購入されている

グローバル・ジャスティス・ナウはいま、アメリカの製薬大手ファイザー社の新型コロナウイルスワクチンの大部分は、すでに世界でもっとも裕福な政府によって購入されていると警告している。一〇億回分以上のワクチンがすでに富裕国の政府に販売されており、それはファイザー社が来年末までに生産できるとする一三・五億回分のワクチンの八二%を占めている。

大規模な購入先には、EUが二億回分とさらに一億回分のオプション、イギリスが四千万回分、アメリカが一億回分とさらに五億回分のオプションが含まれている。しかし、ファイザー社のワクチンの先行供給を確保している国は、世界人口の一四%に過ぎないとキャンペーン担当者は警告している。
ファイザー社は、世界規模の「COVAXファシリティ」(注1)を通じて、今後数週間のうちに開発途上国に一定量のワクチンを提供する可能性はある。しかし、こうしたワクチンは生産されるワクチンのごく一部である。イギリスを含む富裕国は公平な分配を確保するための国際的な努力に参加しているが、そのスキームの外でワクチンを大量購入することによって、こうしたスキームを弱体化させている。

キャンペーン担当者は、まさに同じ富裕国の政府が、世界的な特許規則を停止して、新型コロナウイルス治療薬やワクチンのジェネリック版を製造するように各国に促すという呼びかけに耳を貸さなかったことが状況を悪化させていると主張している。

グローバル・ジャスティス・ナウのディレクターであるニック・ディアデンは次のように話した。

「一方では、イギリス政府は、各国が独自のジェネリックワクチンを製造できないようにする世界的な特許規則を主張することで、こうした薬品の供給を制限するのを手助けしている。他方では、イギリス政府はワクチンの供給量が限定されているのに、それをできるだけ多く買い占めているため、発展途上国向けのワクチンが残っていない。製薬システムがいかに不平等であるか、これ以上明確な例はないだろう。数十億ポンドも稼ぐ者がいる一方で、多くの人々が治療費を払えなかったり、購入できる薬品が残っていなかったりするために死んでいる。それは変えなければならない。」

「ファイザー社は、国からのいかなる支援も受けていないと主張してきたが、減税およびファイザーのパートナーへの直接の公的資金提供(注2)は言うまでもなく、未承認薬の一〇億回分の先行購入が彼らの主張がせいぜいのところ誤解を招くようなものであることを示唆している。われわれがこうした巨大企業による薬に対する締め付けを打ち破らない限り、不公平は続くだろう。われわれがワクチン・ナショナリズムに終止符を打ち、緊急を要する問題として、十分な量がすべての人々に公平に供給されることが絶対に必要である。この世界的な緊急事態の中で、WTOで知的財産権のルールを停止しようとしている南アフリカやインドのような政府を支援することで、そのことを手助けできる(注3)。」

(注1)COVAXファシリティは、WHOによって創設が支援されたワクチンを確実に公正に分配するための国際プログラム。
(注2)BioNTechはドイツ政府から三億七五〇〇万ユーロ、欧州投資銀行から一億ユーロの融資を受けている。
(注3)インド政府と南アフリカ政府は、世界的にワクチン接種が普及し、世界の人口の大多数が免疫を獲得するまでは、WTOが新型コロナウイルス関連の薬に関する知的財産について、世界的な規則を一時停止することを提案している。

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